インプラント 歯科医 歯科医院

天然歯と貝で作った義歯

古代の人もやはり歯にそのような「モノ」としての印象を感じたのではないでしょうか。モノである以上、容易に置き換えが可能な気がします。紀元2世紀には欠損歯を鉄で代替させたデンタルインプラントの試行が確認されていますし、5世紀のマヤ文明遺跡から見つかった顎骨には、天然歯と貝で作った義歯がインプラントされていて、しかも長年使用されていたかのような痕跡まであるそうです。これが手や足ならば、そうは簡単に置き換えられないですし、古代社会でそのような手術がわずかにでも成功する可能性はまずなかったでしょう。古代マヤ文明におけるデンタルインプラントの例は人類初のデンタルインプラントの成功例として、敬服に値するものですが、「歯だから可能だった」のも事実でしょう。歯は、何か物理的なアプローチで問題解決できるような、そんな印象を感じさせる器官ですし、その印象が実は正しいことも歴史が証明しているように思います。

義歯はもう私の体の一部

デンタルインプラント義歯はもう私の体の一部です。しかも、とりわけ気に入っている部分ですらあります。ですから、きちんと正しく世の中に認識されて欲しいと思ってしまいますよ。『納得がいかない点その1』は数字です。いま行われているデンタルインプラントは恐らく私のものと概ね同じ仕組みのものだと思います。ブローネマルクシステムとかオッセオインテグレーションインプラントとかいわれるタイプのものですいま様々な歯科医院がインプラント治療の広告を出しています。儲かるのでしょうか。それは別に構わないのですが、歯科医院のサイトを訪れるとしばしば、インプラントの成功率は上顎で○%下顎で○%というような表記があります。さて、気に入らないのがこの数字です。実際にお調べになるとわかりますが、これはあくまでブローネマルクシステムの成功率の話です。歯科医の腕前一つで結果がいくらでも変わる歯科領域の手術の成功率の根拠として、システムの成功率をもって来るのはなんだかちょっといかがわしいものを感じてしまいます。

どれがインプラントの歯

「えっと、どれがインプラントの歯だっけ?」って感じですね。いえ、本当はわかっています。ちゃんとわかっていて、毎日丁寧に掃除しております。これはインプラントの歯だけではなく、他の歯をきちんと維持するためにもメンテナンスは欠かせないのだということを歯科医の先生にこっぴどく教え込まれましたからね。ただ、メンテナンスの必然性から意識して覚えているだけで、日常生活に不都合は一切ありません。噛んでいて違和感もないですし、人に気付かれることも全くありません。むしろ、定期検診にちゃんと通うようになったため、歯の黄ばみ等を丁寧に掃除してもらったりもいたします(プロフェッショナルクリーニングというらしいです)ので、他の歯まで以前より美しい状態を保っております。でも、インプラントを選択するまではそれなりに悩みました。これ以降のページはその頃の私が一生懸命調べて整理した足跡です。

歯科技術

インプラントは外見的にも若々しくなり、機能的にも優れた歯科技術と言えますが、メリットばかりで、デメリットはまったくないのでしょうか。そもそも、虫歯や歯槽膿漏で歯を失ってしまった場合、人工歯根と呼ばれるインプラントがいいのか、それとも昔ながらの入れ歯やブリッジがいいのか、わたしたち素人にはどの治療法がベストなのか判断しにくいところです。入れ歯(義歯)は、使用するときには痛みや違和感はありますが、ブリッジのように歯を削ったりして入れることはありません。ブリッジは、使用時の痛みや違和感などもなく、セラミックを使えば見た目的にも優れていますが、両隣の歯を削って入れなければなりません。それぞれにメリット、デメリットがあります。インプラントの場合は、健康面や外見的にもかなりのメリットはあるものの、治療費が高額になり、埋め込むための手術も必要となってきます。経済的に可能であるならば、インプラントで健康と美容のメリットの恩恵にあずかることをおすすめしたいところですが、どうしようかと迷っていらっしゃる方は、一度専門の医師に相談してみてはいかがでしょうか?

健康的な身体

ほとんどの方が対象者と言っても過言ではありません。いくら年を取っていたとしても健康な身体であれば、インプラント治療は誰でも治療できる可能性があります。治療を行う場合の患者の特徴としては健康的な身体が一番重視されます。次にあげるような身体の不調などにはインプラント治療が制限されたり、他の治療を優先させなくてはならないことがあります。

歯が欠損

もう少しちゃんと整理してお話します。デンタルインプラントを「歯」と見ないで「道具」と見るのには理由があります。そもそもデンタルインプラントのたった今存在しているその場所は、そもそも歯が欠損してしまった「患部」です。その患部はいまはもう患部であることをやめて健康な状態にあるのでしょうか?

歯は噛めなければ

そもそも歯は噛めなければ話になりません(いま「歯無しになりません」という愉快な誤変換がでちゃいました)。欠損歯を治療する方法は他にもあるにはあるのですが、インプラント程根本的に歯の機能を回復する治療方法はいまのところ存在しません。「根本的」という言葉が丁度でましたが、まさに根本的な治療なんです。なんせ「根っこ」をこさえるところから始めるのですから。そう、歯の根っこ(歯根といいます)の部分からきちんと作り上げていくのがインプラントなんです。この点、他の治療法とは完全に次元が異なります。歯には根っこがあるんですよね。健康な歯には。だからこそ強いし、だからこそ安定していて回りの組織に負担をかけない。つまり痛まないし傷まない。インプラントによる人工の歯は健康な歯とほぼ同じ構造をとっており、がっしりとした根っこを持っています。だから基本的には健康な歯と同等に近い機能と強度を持っているのです。この根っこ、歯根の部分は顎の骨に埋め込んで固定します(ちなみに、この「埋め込む」ことを意味するのですよ、インプラントと言う単語は)。埋め込むもの(つまり、人工の歯根ですが)の素材は、今ではほとんどチタンだそうです。なんでもチタンは骨と親和性が高く、埋め込み後、電子顕微鏡でみても境目がわからないぐらい完全に接合するのだとか。

歯周組織の状況や噛み合わせ

インプラントがどのくらいの期間使用できるのかは、よく疑問点としてあげられる事柄です。しかし、インプラントをどのくらいの間使用できるのかについては、導入後のメンテナンスによってほぼ決まると言っても過言ではありません。しかし、インプラント治療の一番初めの患者さん(1965年にインプラントを導入)が今でもインプラントを使用しているという事ですので、きちんとしたメンテナンスさえ施せば、かなり長きに渡り使用できるものであるのは確かです。インプラントそのものは、虫歯になってしまったり腐食してしまったりすることが無いので、半永久的に使用できるものです。では、どうして使用できなくなってしまうことがあり得るのかというと、導入したインプラントの周辺にあたる歯周組織の状況や噛み合わせの状態によります。定期検診をきちんと受信し、指導に従いきちんとしたケアを続けることにより、長くインプラントを使用できるようになるのです。

インプラント治療を施せば

歯の無い部分にデンタルインプラント治療を施せば、それでその患者さんの問題が解決するというわけでは有りません。歯が無いと言うことは、歯が無くなった原因があるからです。例えば、歯周病の為に歯を失った方に、インプラントを導入しても、歯周病を治さなければまた歯を失うことになってしまいます。歯周病があれば、まず歯周病の治療をし、虫歯があれば、まず虫歯の治療をし、その後、どのような治療法で、欠損してしまった部分の治療をするかを決めます。まず、初めて来院された方には、十分な問診を行い、歯周病の検査、噛み合わせの検査、レントゲン撮影などを行います。2度目の来院の時に、治療計画を渡し、歯周病治療、虫歯治療、人工の歯の治療など、今後の治療の流れや治療方法、治療費、治療期間についての話をします。この時の説明には、多くの時間を必要としますが、ここで時間をかけ十分に納得してから治療を進める事が大切なのです。そして、お帰りになってから、再度十分にお考えいただき、どのような治療をするのか決めていただきます。歯の無いところにデンタルインプラント治療を施すだけが治療では有りません。歯周病の治療、虫歯の治療、噛み合わせの治療など、トータルな治療が有ってこそ、口腔内の状態は長期的に良好に保たれるのです。

インプラントの隆盛

つまり、オッセオインテグレーションインプラントの隆盛は、偶然の助けを得て、工学的なアプローチだけでつかみ取った栄冠であり、その事に無自覚でいる間は、今後の発展も偶然によるものか、もしくは局所的なものに限られるのではないかと、論理的に帰結できる気がします。今、デンタルインプラントの研究は大きく2つの方向性に分けられると思います。それぞれ現段階で欠かすことのできない大切な研究です。